WC19日目

ベスト8が決まった。不参加のウルグアイを除き歴代優勝国が勢ぞろい。ところで、前評判が高いブラジルは決勝前に敗退するとか、前評判の低いドイツは決勝まで行くとか、前の大会に不出場(ウクライナ)がベスト4入りとか、ペレの呪い(ポルトガル)なんてのもあったな。さてさてどうなるのだろ…。


○ブラジル 3−0 ガーナ


ガーナは、王国相手に堂々の戦いぶりだった。終始高いラインを保ち、自らアクションを起こしていく。シュート数やCKの数で上回り、ブラジルが重視してきたポゼッションでも上回ったが、ゴールが奪えなかった。それでも一歩も腰を引かずにガーナのスタイルを貫き通したサッカーは、世界の人々に可能性を感じさせ、賞賛を受ける。嫉妬してしまうよな…。


そしてブラジルは、今回も面白くないなあ。WCの大舞台でも理想のサッカーに拘って、美しいカナリアの歌声を囀るのが90年代までのブラジルだった。しかしあれだけの選手をピッチに送り出しているのに、ブラジルは明らかに変化しつつある。守備に相当の注意を払いながら相手の隙を突くゲーム運びが多くなり、リスクチャレンジを最小限に抑えた万全の勝利を目指しているように映る。各国のレベルが接近してきたことが主な原因なのだろうが、それではテクニックのあるイングランドだ(笑)。


ブラジルのパレイラ監督は、"Why is it only Brazil who have to play attractive football? The history books don't record who played pretty football, they record who won the trophies and we've won five. "(FIFA公式サイト)なんて発言しているくらいだから、この先も期待できそうにないや ('A`)


行過ぎた商業主義が、フットボールをどんどんつまらないものにしているような…。


○スペイン 1−3 フランス


両チームの選手の技術レベルはよく承知している。目一杯にラインを上げてコンパクトに保つプレッシングサッカーは、欧州の強豪同士のゲームでしばしばお目にかかる試合展開で、とくに戦術的な目新しさがあったわけでもない。それでもただただ楽しかった。白熱の攻防に最後までくぎづけになり、この大会のベストゲームになったかな。


フランスの守備が秀逸だった。ポゼッションではスペインが上回っていたが、中盤を分厚く構えたフランスがゲームを支配していた。スペインのF・トーレスとサイド攻撃を機能させず、攻め倦む相手に与えた大きな決定機は数えるほど。そして攻撃では、ジダン、アンリの打開力に加えてリベリーヴィエラがアクセントになったハーフカウンターが脅威を与えていた。こんなに溌剌としたフランスは久しぶりで、忘れかけていたダイナミズムを取り戻したのかもしれない(まだいまいち信用できないけど…)。次は86メキシコを思い起こさせる白眉なブラジル戦を期待!


若く経験は不足しがちだけれど、かなりのレベルにある選手が揃っていたスペイン。ここで消えるのは残念だけど、なんだかスペインらしいや。10南アに期待と言いたいけれど、いつも期待を裏切ってくれるからなあ(笑)


(´-`).。oO(アロンソがフリックオンしちゃった...暫くゆっくり寝れるや...)