サッカーのビデオ判定について

一昨日におまけで載っけたビデオ等による誤審対策について、中学のサッカー部の顧問に聞いた話を思い出しながら書いてみます。だからというわけではありませんが、内容はかなり青っちょろい ^^

「サッカーは紳士のスポーツ」です。だからサッカーのルールは17しかなく、ファールも最低限のことが決められているだけです。それがサッカー(Football)の精神で、ルールを細かく規定するアメリカの野球やアメフトとは異なるのです。

一般的にヨーロッパでは、社会的地位の高い人がレフリーとして自らの名誉をかけて試合をフェア(公平)に裁くという困難に挑戦しています。試合を上手く裁くレフリーはより尊敬され、不公平な笛を吹くとせっかくの名声が失墜してしまいます。

レフリーも人間ですから間違いを犯します。ただ勝負事にこだわる日本ほど、非難されないように感じます(まあビッグクラブ贔屓とかの問題はありますが)。小さな間違いは、運・不運とでも捉えているかのようです。

ここで話しが少々飛躍します。イギリスのゴルフコースはリンクスと呼ばれる自然のままの姿で、ボールの転がる場所をコントロールしずらくなっています。天候も刻々と変わるので、時間によっては条件がかなり異なってしまいます。

一方アメリカのコースは、きれいに造成されたコースが多く、ナイスショットがより報われやすい形態になっています。また野球のグラウンドも硬くして、イレギュラーを少なくしています。

ヨーロッパとアメリカでは、フェア(公平)という概念に対する考え方の違いがあります。ルールや器でなるべく公平を確保しようとするアメリカと、運・不運まで含めて諸々の条件に打ち勝つことも求めるヨーロッパ。サッカーが荒天でもめったなことでは試合が中止にならないのもそういう理由なのでしょう。

レフリーの明らかな誤審をどこまで許容するか、運という言葉で片付けてしまってよいものか、人によって考え方は違うでしょう。
私はヨーロッパの考え方が好きです(少なくともスポーツに関しては)。フェア・プレーの精神で試合に臨み、自然条件や運・不運に打ち勝って勝利してこそ、賞賛を得る勝者にふさわしいと考えるのです。

だから、もしビデオ判定を導入するのならフェアプレー精神に反する行為、例えばレフリーの目を盗んだラフプレーの取り締まりを優先して欲しいと考えています。ただ明らかな誤審に何らかのペナルティは必要だとは思いますが。