いわゆる海外組と代表メンバー選考について思うこと

昨シーズン多くのゲームでベンチ、もしくは途中出場に終わったR・マドリーに所属するオーウェンが、プレミアに戻るかもしれないということを何度か書いた。今シーズンのオーウェンは、昨シーズン後半のパフォーマンスにもかかわらず、ロビーニョらの加入によりレアルでは5番目のFWと位置づけられており、試合に出てなんぼのプロとしては当然の選択だと思う。

イングランド代表監督のエリクソンが明らかにしたところによると、オーウェンエリクソンに代表でのポジションについて相談をしていたようだ。オーウェンフットボールに対する姿勢を評価し、プレミアに戻ることを支持しているエリクソンの回答は、「昨シーズンのようなプレーを多くのゲームで見せれば、オーウェンを代表にピックアップする」というもの。残念ながら9月3日のWC予選、ウェールズ戦には、現在のオーウェンのパフォーマンスが分からないとして、エリクソンは彼を招集しない決断をした。


日本代表にも似たような例がある。海外クラブに所属していても試合に出場していない、出場しても結果が出せていない選手がかなりいる。中田英ペルージャが唯一の例外だと思っているが、その中田英もローマを去ってからは満足なプレーが出来ていない。そして黄金の中盤と呼ばれる選手の誰一人として、ビッグクラブでレギュラーポジションを得たことがないのが日本の現状なのである。

一方で、Jで結果を出している選手を呼べという声がある。半分賛成、半分反対。Jで結果を出しているということは、より世界で戦える可能性が高いことは間違いない。だけど、その選手の特徴が監督が目指すフットボールにフィットするかどうか、アジアレベル、そして世界のレベルで戦えるかどうか、それらはまた別の問題という側面があると考えるから。

<少し余談>
オシムユーゴスラビアの監督をしていたイタリアWC緒戦、マスコミの主張する選手をすべて起用してドイツに完敗した。これでメディアの声を封殺した後、自分の理想の選手起用をして快進撃を成し遂げたなんてことがある。
それに選手の質だけで成績が決まるのであれば、イタリアのお兄ちゃんがこれほどスクデッドから遠ざかるはずもないと思う。


WCでグループリーグ突破を目指すような国には、3大リーグや5大リーグでレギュラーの選手がごろごろいるし、そして強豪国ではビッグ・クラブで活躍する選手が中心になっている。いくらJリーグのレベルが高くなってきたからといって、前回以上の成績を目指すには、現状ではやはり不安に感じてしまう。

最近では、中澤、小笠原、宮本の代表レギュラー組だけではなく、阿部、今野、茂庭、石川の海外移籍が噂になったり、平山、徳永が大学から移籍金のかからない海外移籍を目指すようになってきた。海外クラブに所属することによって、召集スケジュールやコンビネーションなど、様々な面で支障をきたすことがある。

ジーコの次の監督がどんなフットボールを目指すかは分からない。しかし個の力を磨くことは絶対に必要なこと。「1対1に負けないではなくて、1対1に勝つ」。そう言えるようにも1人でも多く海外へ移籍し、よりトップレベルに近い場所でプレーすることが必要なのではと思う。

そしてそういう状況が生まれることで、国内クラブの若手にもチャンスが生まれ、リーグ全体のレベルが上がっていく、オランダリーグのようなそういう順回転が起こってこないかなと。

#おまけ日本代表選手の移籍金相場のようなもの(transfer market)

(´-`).。oO(久しぶりに夢想花聞いた...)