なんちゅう試合だよ(日本5−4ホンジュラス)

この日は、コンフェデでよいイメージだった4−4−2でスタート。しかしゲームの入りが悪く、開始直後から押し込まれる展開に。

失点の直接の原因はそれぞれ、オフサイド・トラップのかけ損ない、宮本のマークのずれ、中田英パスミス、右サイドを崩され中央のマークがずれたことが原因だった。すべて流れの中からの失点で、しかもほぼGKがノーチャンスだったのはかなり問題かなと。

失点のシーンを別としても、全般的に守備が軽いというか、守備戦術が徹底されているとは思えなかった。ホンジュラスの選手の対人能力、とくに瞬発力にやられていたし、どこでボールを奪うのかが、はっきりしているとは感じられなかった。もしホンジュラスがWC常連国のように、2点リードした段階でゲームを落ち着かせることが出来ていたら・・・、課題の多い試合だったと思う。

これまでの4バックは、宮本が余るような位置取りが多く、3バックの変形のようなシステムだったが、この日は中央で中澤と2枚で横並びの時間が多かったのでは?そしてホンジュラスの対人能力を警戒したためか、いつもより深いラインになっていたように感じた(このあたりテレビ画面では十分に確認できていない部分もありますが)。

そのため前線からプレスをかけようという意識はうかがえても空回り。ホンジュラスは攻撃に人数を割いてくるから、中盤が局地的に数的不利になってしまい、そのケアでバイタル・スペースががらがらになっていた。ホンジュラスの対人能力が生きる展開になり、よりCBの対人能力が要求されるという悪循環に陥ってしまっていたけれど、わりに遠めからシュートを打ってくれたので助かっていた面があったなと。

選手個人の名前をあげれば、4バックで宮本のCBってどうなんだろ。カバーリングに優れたCBなんだけど、やっぱり中央で1対1、2対2の形になった時が怖いなあ(他に代わりの選手がいる状態ではないけど)。おそらく低いDFラインは、ホンジュラスのスピードを警戒したジーコの指示だと想像するけど、もう少し高い位置で勝負して欲しかったなと思う。

最終ラインについては、高さという点でもコンフェデ時に外国記者から指摘されていたので、本番では苦労しそうだ。ポゼッションを高めてゲームを支配し、FWが前線からプレスをかける必要性を改めて感じた。まあそういうこともあって、高原、柳沢の2トップなんだろうけど、最初に書いたとおりボールの奪い方が徹底されていなかったなと。

攻撃面では、ゲームの前半は、中盤が激しくポジションチェンジをして、相手を崩す場面も見られたのだけど、結果的にボールの落ち着きどころがはっきりしていなかった。意図することは十分に伝わってくるのだけど、ポジションを激しく変えているから、ちょっとしたミスが逆襲を喰らうきっかけになっていた。

後半になって、小笠原が前に位置し、中田が下がってからは、少し落ち着いたボール回しに変わったけれど、前半のような戦いを目指すのならば、これはコンビネーションを相当煮詰めていく必要があると思う。サイドの生かし方を含めて。

それと気になったのは、中盤で不用意なボールの取られ方が多かったこと。きちんとコーチングの声が出ていれば、あんなつまらないシーンを見ることはないはずなんだけな。

最後にFWは、久しぶりにFWらしい仕事もしてくれたと思う。
高原は半分ごっちゃんゴールだったけど、これがきっかけになってくれればと思う。ただピッチ・コンディションも悪かったけど、ファースト・トラップが・・・。
動きの良い柳沢だけど、今日はスペースに走っても相手の能力が高く振り切れていないシーンがちょくちょく。その代わりに珍しく(失礼)、美しいゴールを2つ決めてくれたので(笑)

常にリードされる展開だったので、守備が落ちつかなかったのは仕方ない面もあるけど、試合運びの面も含めて修正すべき点が多いゲームだったと感じました。

#おまけ
INJURED MORIENTES TO MISS SPAIN CLASH(リバポ公式)
うわぁーーーーーっ!大事な大事なお守りエンテスがぁーーーーつ!