WC12日目
○A組成績
順位 | 国 名 | 勝点 | 試合 | 勝ち | 分け | 負け | 得点 | 失点 | 得失 |
1 | ドイツ | 9 | 3 | 3 | 0 | 0 | 8 | 2 | + 6 |
2 | エクアドル | 6 | 3 | 2 | 0 | 1 | 5 | 3 | + 2 |
3 | ポーランド | 3 | 3 | 1 | 0 | 2 | 2 | 4 | - 2 |
4 | コスタリカ | 0 | 3 | 0 | 0 | 3 | 3 | 9 | - 6 |
まあ想定の範囲内だったかな。
○エクアドル 0−3 ドイツ
開始早々のゴールが平凡なゲームへと誘導した感はあるが、自分の中にある古いイメージのドイツだった。リスクを冒すべきTPOを理解し、プラン通りにゲームを運ぶことができるドイツは、こういうゲーム展開になると本当にやっかいだ。
クリンスマンらしいドイツはクローゼの先制点までで、その後はラインを下げ気味に構えた低めのプレッシング・サッカーに切り替えていた。トップ下のバラックもポジションを下げて、中盤をフラット気味にスペースを埋めてしまう。自然とボールの奪いどころが低くなるが、早いタイミングのロングボールかサイドからの遅攻でリスクを最小限に抑える。高い位置でボールを奪えた局面のみ積極的に仕掛けていたが、終了間際の2点目は相手のつなぎの乱れにつけ込んだ狙い通りのゴールだった。
理想的な時間帯に2点を奪ったドイツは、後半立ち上がりから再びプレッシャーを強めた。絶対にゴールを許したくない時間帯を注意深くやり過ごした後半12分、ポドルスキーが駄目押しの3点目を奪い勝負を決めてしまう。前半こそドイツが懸念する最終ラインの不安を顕在化させようと奮闘していたエクアドルだったが、決勝Tを睨み先発5人を入れ替えていたこともあり、ホームの大声援をバックに残された時間をひたすら堅実戦うドイツ相手では厳しかった。
きっちりゲームを閉めれるかどうか、この辺りがドイツなどフットボール強国と日本の大きな差の一つだろう。強国はこの日のドイツのように守勢に回っているようでもゲームを支配しているが、日本はただ押し込まれる展開になってしまう。日本には守備の文化がないと言われるが、ボールを支配されてもゲームは支配させない、そんなゲーム運びができないとWCでは難しい…。
これでクローゼは4ゴール、得点王争いのトップに立った。そしてポドルスキーがWC初ゴールをあげる。2人のポジショニングや動き方は常にゴールを最初の選択肢に考え、イメージしている。そもそも決定機の数が少ないことなど同情すべき点もあるが、日本のFWはもっとストライカーらしい意識と動きでチャレンジして欲しいのだ。
まだ見ていない、というかいつになったら見れるだろう(´・ω・`)
ポーランドは前回に続いてGL敗退。欧州開催なのでもう少しやれると思っていたが、欧州予選時のはつらつとした動きは見る影もなく、見事に期待を裏切ってくれたなぁ。
コスタリカはCWCを見たときから苦しいと思っていたが、ドイツ戦は見所の多いゲームで楽しませてくれた。
○B組成績
順位 | 国 名 | 勝点 | 試合 | 勝ち | 分け | 負け | 得点 | 失点 | 得失 |
1 | イングランド | 7 | 3 | 2 | 1 | 0 | 5 | 2 | + 3 |
2 | スウェーデン | 5 | 3 | 1 | 2 | 0 | 3 | 2 | + 1 |
3 | パラグアイ | 3 | 3 | 1 | 0 | 2 | 2 | 2 | ±0 |
4 | トリニダードトバゴ | 1 | 3 | 0 | 1 | 2 | 0 | 4 | - 4 |
ここは完璧!!!
ジェラードが先発を外れることは予想されていたが、実際にメンバーを知ってモチベーションが急落。せっかく目が覚めたので見ていたら、熱い戦いに眠気も吹き飛んだ。
前半のイングランドは、間違いなく今大会のベスト・パフォーマンスだった。気迫あふれる玉際と運動の質、量が素晴らしく、攻守のバランスも改善され、ゲームをコントロールする。クラウチがポストをほとんど競り勝てば、両サイドをベッカムと二人のコールが蹂躙する。ルーニーやランパードらがスウェーデン・ゴールを脅かし、ハーグスリーブまでが攻撃のアクセントになった。MOMに選ばれたJ・コールの技ありミドルで先制した時には、このまま押し切ってしまうと思えたほどの出来だった。
でもこれが相性というものなのか、後半になり突如スウェーデンが復活する。CKからWC史上2000ゴールとなるアルバエクのヘッドで追いつくと、その後もラーション、メルベリ、リュングベリらが攻撃の矢を放ち続ける。一旦はルーニーと交代出場したジェラードに勝ち越しゴールを許すが、スウェーデンの士気は最後まで衰えることはなく、終了間際にリスタートからラーションが執念で同点ゴールを流し込んだ。
イングランドはオーウェンを失った。ルーニーは明らかに後半ペースダウンしていた。クラウチは戦術的に重要だがコンスタントにゴールが期待できるFWではない。ネビルに未だ目処が立たず、ファーディナンドも途中交代。なんとかグループ1位を確保したが、今日の前半のようなゲームを再現できないことには相当苦労しそうだ。
一方のスウェーデン、決勝T1回戦で開催国ドイツとの対戦を避けることはできなかったが、ドイツの出方次第では屈指の好ゲームになる予感がする。もう少し後で見てみたいカードだったけれど、週末の深夜が楽しみになってきた。
サッカーという競技はときに国家という存在を強烈に意識させることがあるが、このゲームがまさにそれだった。38年振りの勝利を目指すイングランドとその記録を絶やすまいとするスウェーデンの選手たち。そんな選手たちのプレーに呼応して、スタジアムを揺るがさんばかりにチャントや国歌を歌い上げる観衆。まさにプライドとプライドのぶつかり合いだった。
○パラグアイ 2−0 トリニダード・トバゴ
見ていない(´・ω・`)
過去2回の出場すべてで決勝Tに進んでいたパラグアイ。伝統の堅守は健在だったが、今大会はストライカーに恵まれず、力負けという感じだった
初戦のスウェーデン戦こそ感動的な戦いぶりを見せてくれたトリニダード・トバゴ。スピードにのった攻撃は魅力的だったが、終わってみれば0得点。でも爽やかさを感じるチームだったな。