WC14日目
クロアチアvsオーストラリアが最高に面白かった。両国の人たちは、ジョホールバルの時の日本のように天国と地獄の気分を味わったに違いない。そして全身全霊でWCを実感したことだろう。とってもうらやましいのだ…(´・ω・`)
○E組成績
順位 | 国 名 | 勝点 | 試合 | 勝ち | 分け | 負け | 得点 | 失点 | 得失 |
1 | イタリア | 7 | 3 | 2 | 1 | 0 | 5 | 1 | + 4 |
2 | ガーナ | 6 | 3 | 2 | 0 | 1 | 4 | 3 | + 1 |
3 | チェコ | 3 | 3 | 1 | 0 | 2 | 3 | 4 | - 1 |
4 | アメリカ | 1 | 3 | 0 | 1 | 2 | 2 | 6 | - 4 |
予想 ◎イタリア、ガーナ、▲アメリカ、○チェコ
チェコが敗退した悲しさと、ガーナを発見した嬉しさ。
○チェコ 0−2 イタリア
押され気味の時間にリスタートを生かしたマテのゴールは、チェコに大きなダメージを与えた。と同時にイタリアらしさを発揮し、引き分けでもGLを突破できる優位性をより生かす絶好のお膳立てとなった。大会前にイタリアが攻撃的に変身したという記事を多く見たが、ここまでの戦いぶりはやはり伝統の守備的な戦術がベースになっていた。エンターテイメント的な部分ではお世辞にも面白いとは思わないが、長い時間をかけてオリジナルなスタイルを作ってきたイタリアの強みが存分に発揮されていた。
チェコは、ネドベドは復帰したものの攻撃陣に故障者が相次ぎ、華麗でコレクティブなアタッキング・フットボールは試合を重ねるごとにパフォーマンスを低下させてしまう。このゲームでも決定機を数多く作ってはいたが、老獪なイタリアの守備の前に流れるような展開は散発的でゲームの流れをつかむには至らなかった。気象条件やチーム構成を考えれば、ある程度覚悟していたことだけど淋しい。この大会後にチェコは本格的な世代交代に入ると思うが、ユーロの予選にはどんなチームで挑んでくるのだろう。
○ガーナ 2−1 アメリカ(#ビデオを見た感想)
ぼーっとビデオを流していても次々と拍手したくなるようなプレーが出現し、いつの間にか引き込まれる。日本と同じで両チームとも世界的に名前の通った選手は多くないのに、スタジアムの観客を引き付けるサッカーをしていた。
双方ともプレーにリズム感があった。アメリカは組織でスピードを上げていくが、ガーナは個の身体能力によるもので、そのコントラストがたまらなく面白かった。といってもガーナは個の力に頼っているだけのチームではなく、守備は組織的に整備され、攻撃時のビルドアップなどはとてもスムースだった。
両チームともよく走れている。ベースになるチーム戦術がしっかりしているから無駄走りが少なく、終盤のペースダウンの度合いも小さい。そしてすべての選手がゴールを意識している。なるほど決定機が数多く出現するはずだ。
(´-`).。oO(このグループは面白いゲームが多かったな...)
○F組成績
順位 | 国 名 | 勝点 | 試合 | 勝ち | 分け | 負け | 得点 | 失点 | 得失 |
1 | ブラジル | 9 | 3 | 3 | 0 | 0 | 7 | 1 | + 6 |
2 | オーストラリア | 4 | 3 | 1 | 1 | 1 | 5 | 5 | ±0 |
3 | クロアチア | 2 | 3 | 0 | 2 | 1 | 2 | 3 | - 1 |
4 | 日本 | 1 | 3 | 0 | 1 | 2 | 2 | 7 | - 5 |
予想 ◎ブラジル、○クロアチア、オーストラリア、▲日本
世界の壁はやっぱり高かった。
○日本 1−4 ブラジル
海外サイトの日本の記事の中心はいつもジーコ。4年に1度の真剣勝負の場ではまるで歯が立たなかった日本、そんな国のサッカーの内容について触れられることはほとんどなく、ジーコを悲劇の主人公のように扱う記事さえあった。
サッカーの「内容」ではなんらインパクトを与えていないという現実と、これが日本のサッカーだと思われる悔しさ。日本は負けても強烈な印象を残すチームにはなれなかった。ジーコが率いたチームとしてのみ、世界の人の記憶に残るのだろう。
まあこういう無残な結果、に終わって安堵する気持ちがある。協会が今大会の代表の惨敗とこの4年間の過程を真摯に検証・分析し、日本サッカー界の将来がよい方に向かうことが前提になるが…。
さほど感情移入の出来ない代表だったが、朝、インタビューに答えていた街往く女の子の純粋なコメントを聞いて涙が出そうになった。この国のサッカーは、しっかり前を向いて歩いていけるのだろうか。
(´-`).。oO(ブラジルはサンバのリズムを思い出したかな...)
○クロアチア 2−2 オーストラリア(#ビデオを見た感想)
QLの同点ゴール(これでりばぽは5ゴールめ!)から、日本を放り出して釘付けになってしまった(笑)
ビデオで見直しても面白い。闘争心の塊のような選手たち、ゴールが決まるごとに大きく揺れるゲームの流れ、ゲーム展開に即した監督の采配の妙、といった要素が絶妙に絡み合い、大きなうねりとなって次々とスリリングなシーンを演出する。最後の最後の瞬間までスタジアムは揺れ続けていた。
この組は、オーストラリアの大健闘ということになるのだろう。たしかに欧州のトップリーグ、とくにプレミアでプレーする選手は多いが、代表として活動することがほとんどなく、日本にも勝機があるレベルの相手だと想像していた。
そのチームに魂を入れたのがヒディンクということになるのだろう。フィジカルを強調したタフで時に激しすぎる守備とロングボールを効果的に使う大きな展開の攻撃を見ていると、イングランド・スタイルにヒディンクが色づけしたという感じ。レベルの高いリーグで普段からもまれている選手たちはよくサッカーを知っていて、ひたすらチームに必要なプレーをしていた。
クロアチアは、小粒ながら選手の質は揃っていると思っていたが…。日本戦が最大の誤算だったことは想像できるが、オシムたんがコメントしているのでメモ。
「オシムが語るクロアチアのグループリーグ敗退の理由」