甲府 ∩( ^ω^)∩ばんじゃーい

約3分の1しか試合を見ていない、甲府ファンの独り言…


過去に存続さえ危ぶまれたクラブの経営基盤は今も決して強固とは言えず、今年の年間予算額はJ1最低。1シーズンで降格するワーストケース・シナリオも考えながらの参戦では、昇格後も大型補強はおろか目ぼしい補強もなく、開幕前には当然のように多くの専門誌などで降格候補最右翼と予想されていた。でもそんな山梨の小さなクラブ、甲府が早々とJ1残留を決めた。


どこの国のリーグでも昇格1年目のチームは、戦力差を考慮したサッカーを展開しがちだ。しかし甲府は違っていた。大木監督の「エンターテイメント」、「サッカーをプレーする」という理念のもと、日本では珍しい4−3−3を武器に、たとえ上位相手でも攻撃的なスタイルを貫きながら勝利を追求。昇格クラブの最大目標となる残留を勝ち取っただけでなく、自らアクションを起こすサッカーにチャレンジするチームは、そのサッカーの質でシーズンを負うごとに存在感を増していった。


でも…昇格クラブの真の力が試されるのは2シーズン目。相手に研究されて戦力差の問題が具体的になり、輝きを失ってしまうチームは多い。そして日本でも徐々に、クラブの経営規模が順位を左右しつつあるが、クラブの経営状態を考慮すると、こちらはより現実的な影響を受けるかもしれない。力のあるクラブが主力クラスの選手を大量に抱えて中小クラブを圧倒する姿は、もはや過去の純粋なクラブ・スポーツの姿とはほど遠く、中小クラブにはとても冷たい環境だから。


来シーズンも主力の怪我で選手層の薄さが問題となったり、時には不甲斐ない敗戦を喫することもあるだろう。でも、地域密着度が高く、世知辛い現代サッカーの中でチャレンジングなサッカーを披露する甲府は貴重な存在。これからJを目指すクラブの目標となって欲しいし、こういう中小クラブが数年に一度くらいはカップ・ウィナーに輝ける国であって欲しいと願うのだ。


(´-`).。oO(残留が確定したからおごってもらわなくちゃ...)