谷深ければ…w

屋外のメダカが元気だ。例年なら凍えて底でじっとしている時期なのに、暖冬で泳ぎ回っている。冷夏で安心していたおいらは早くも花粉に悩まされているというのに(笑)


イングランドフットボール界は、相次ぐ不祥事で80年代にどん底を経験した。
けれども90年代に入って、プレミアリーグに改組。マードック・マネーの流入で復活のきっかけを得ると、スタジアムの安全化が図られたこともあり、リーグは活況を取り戻す。そしてクラブは株式市場に上場するまでに成長した。


クラブの組織構成と所有形態は変化し、買収による大株主やオーナーの交代も始まった。それでも90年代は国内の資本家の手に留まり、各クラブはクラブの伝統や文化を大切に守りながら、それぞれの方法で新しい道を模索してきたように思う。もちろんリーズのような例も… ('A`)


しかし2003年、アブラモビッチという巨万の富がプレミアに襲来してからは、外国資本によるクラブ買収がトレンドになりつつあるようだ。
2005年になってビッグクラブの一角、マンUアメリカ人オーナーが誕生すると、2006年にはポーツマスアストン・ヴィラウエストハムが相次いで外国人によって買収され、そして今年2月6日にはりばぽが続いた。


プレミアは、巨額のテレビマネーで空前の活況を呈し、経済的な成長を謳歌し続けている(浦和の予算には及ばないが最下位でも26Mポンドの賞金だとか!)。各クラブを取り巻く環境が劇的に変化しつつある中で、諸外国の投資家が目をつけるのは時間の問題だったのだろう。


「山高ければ谷深し・・・」なんてことになりませんように…。


○ 買収について


1株当たり5000ポンドで発行済み株式を買い取り。負債の引き受けを含めた所要資金総額は219Mポンド(約524億円)で、さらに補強費と新スタジアムの建築資金を提供する。補強費は200Mポンド程度と目されているが、これまで具体的な金額までは言及されていない。


クラブ購入資金は、自己資金調達と明言("We have purchased the club with no debt on the club,")。
補強費と建築資金の調達もオーナー・サイドで行い、借り入れにあたってはクラブに負担をかけないと("They confirmed they will make funds available, both for team strengthening and the building of the club's new stadium in Stanley Park and denied they had secured the club on borrowed money. ")。
建設資金調達はパートナーシップ形態(日本でいう匿名組合)だろうが、借入金利と償却資産であるスタジアム保有メリットを考慮したスキームだと推測される。短期間でのオーナー交代はないと考えられるが、長期にわたる補強費はりばぽへの投資効果はもちろん、2人のオーナーの全体資産ポートフォリオ構成にも影響を受けるのだろう。


とはいえ、アメリカ人オーナー2人は、りばぽのクラブとしての文化や歴史、伝統を十分リスペクトした声明を発表している。David Mooresは名誉会長に、Rick Parryは引き続きフロントに留まり、クラブとラファのポリシーである勝利を追及しつつ、一方では若手育成の重要性についても認識しているようだ。
新スタジアムから Anfiled の名前が消えてしまうかもしれないが、無尽蔵にお金を出すオーナーでなくてよかったのかなと(感じさせて欲しい…)。


US pair agree Liverpool takeover(BBC)
Football takeover trends(BBC)