東アジア選手権

選手のコンディションやクラブ事情に配慮したとしたとしか思えない選出のため、新戦力発掘やサブメンバーの底上げが目的となった大会。アジアでの発言権確保などピッチ外の目的のために必要なのかもしれないが、この時期の開催は国内リーグ戦に影響は必至。どうせ無理をするなら、欧州の中堅国に遠征でもした方がよほど実りあるものになるだろうに・・・。


○ 日本 1−1 北朝鮮
相手GKの凡ミスでようやく引き分けに持ち込んだゲーム。実力的には日本が少し上だろうが、この程度の差であればいつ間違いが起こってもおかしくない。早々にリードした北朝鮮がカウンター狙いを鮮明にしたこともあって、両者の立場が明確に分かれてしまったが、徹底的に引いて守り、ボールサイドに思い切りのいい圧力をかけてくる相手をどう料理するのか。ボールはそこそこ動いてはいるが、決定的に相手を崩すシーンが少ない。個人的にはつまらない内容だった。


○ 日本 1−0 中国
中国はロングボールを多用する傾向があったが、効果的なサイドチェンジやフリーランなどを織り交ぜたサッカーはなかなかにリスク・チャレンジングな面も垣間見えた。プレーのスピードにスキルがついていっておらず、全体的に雑な感は否めない。ただもう何度もコメントしてきたが、中国には“discipline”がなさすぎる。こういう相手に負けなくて本当によかった。


○ 日本 1−1 韓国
一番サッカーらしい試合だったが、韓国に少し分のある内容だと感じた。日本はチームとして意図した崩しというよりは個人の力のウェイトが高く、以前に比べてサッカーが小さくなっていると感じる。それが悪いということではなく、サッカーに即興性は必要不可欠なのだけど、個人的には何手も先を読んだプレーをしているようには感じなくなった。おそらくは90分を通して時間帯や局面によって変化をつけていると好意的に解釈しているが、セットプレーやミドルレンジからのシュート以外に印象的なシーンは少ない。レベルの高い相手には、決定力不足を露呈しそうなサッカーのような…。


大会を通してみれば、日本がゲームをコントロールしていると印象が薄かった。リードされてからある程度攻めれるのは当然で、イーブンの状態では防戦一方になる時間帯が長くなりがち。それは守備戦術の熟成度や攻撃の質を高めることなどで解決されていくと期待しているが、選手の組み合わせや起用された選手の問題も大きいように感じた。この大会はテストの場と捉えているのでそれでもよいのだけど…。


たまには若手中心に選手コメント。
内田、安田が抜擢された。気持ちよく攻めている時は目を見張るプレーを披露する反面、守備はもっと外国人選手との対戦経験が必要かと。決定力という特徴を発揮した山瀬は、もう少し周囲と連携が取れてくれば面白い存在で、もっとできるはず。山岸の守備はそこそこ計算できるしバランスもとれるが、集団戦術の中で生きるタイプの選手で、攻撃面で岡ちゃんのサッカーにフィットしきれるだろうか。左サイドで起用された加地は、最終ラインの守備以外とても機能しているとは…。田代はゴールこそなかったが、よくタスクをこなしていたし、岡ちゃんのサッカーに必要なピースだと思う。今野、水本はもっと貪欲なところを見たかった。羽生はこのチームでは依然として、走りを武器にできる選手。


14.0%、16.9%、17.7%


(´-`).。oO(実況が不自然...広告看板が日本企業だらけ...)