りばぽ 2−3 チェルシー

レフェリーもプレミア流に配慮したのだろうか。両チームともにタイムアップまで闘志あふれるプレーを披露し、前日の準決勝にもまして好ゲームになった。でもなぁ…これがラファのチームなんだろうなと…。


64分に同点に追いついた後、前半から我慢に我慢を重ねてきたりばぽにようやく流れが向き始めた。ブルーズはおそらく後半に入って守備の意識が高まっていたのだろう。再びりばぽDFラインの裏を積極的に狙い始めたが、いったん守勢に回ったチームが攻撃のリズムを取り戻すまでに少々タイムラグがあった。この時間帯だけは1stレグの再現のようで、大一番ではそういう勢いを生かしてきたのがりばぽ。でも…なぜそこでフレッシュな選手を投入するなりの策を打たない。


ハプニングですでに1枚交代のカードを切っていたから?2ndレグで延長戦のことまで考えるのがセオリーだから?なんとでも説明はつくし、それが正しいのかもしれない。でもそういうところがラファらしいというか、昨年のCLファイナルもリスクを最小限に抑えることを優先してうちに反撃が遅れてしまった。このゲームも似たようなもので、アウェーでブルーズとここまで渡り合いながらも、自分的にはみすみす勝機を見逃して負けてしまったという不完全燃焼の感が否めない。そしてこの敗戦で、りばぽの07/08シーズンは実質的に終わってしまった。


今シーズンのりばぽは、待望のストライカーを手に入れた。トーレスはプレミアに脅威のスピードでフィットしゴールを量産、この日も貴重な同点ゴールを決めた。もともと守備を重視する監督で、実際に去年まで守備が安定していたチームに点の取れるFWが加わったのだから、当然ファンは期待する。しかし失点は前年とほぼ横ばいのままゴール数は増えたが、一度も優勝争いに絡まないまま1つ落ちて4位。勝ち点こそ伸ばしているが、2年前の82には及ばない。


これはもう監督の戦術というか、サッカー観からくるものだろう。ファウラーやオーウェンがいた頃のようにFWにゴールさせる形は作った。でもそれでチーム力が上がったかというとそれはまた別の問題で、今は特定の選手にウェイトがかかり過ぎたチームになっているし、現有戦力でももう少し違った戦い方ができそうだと感じてしまう。


依然としてオーナー問題はりばぽの不安要素で、来シーズンの体制は大きく変化するかもしれない。資金面の問題で売却が噂される選手の名前も挙がり始めた。決してショック療法がいいとは思わないが、そろそろなにか転機になるきっかけが欲しいなと…。


Chelsea 3-2 Liverpool (4-3)(BBC)