どうなるレッド・デビルズ
BBCのサイトを見ていると、典型的な「敵対的買収」のように読めるし、少なくともファンの多くはそう感じているようです。そして記事も「フットボールに興味のない金持ちが商売(投資)のために買収した」という声を積極的にとりあげているようです。
その論調が正しいとすれば、クラブとしての伝統や歴史がこういう形で影響を受けることは心情的に納得がいきません。クラブの株式を公開した以上は想定しておかねばならないケースでしょうが、純粋なサポーターが資本の論理に抵抗できるのでしょうか。
「クラブがグレイザー(NFLオーナー)の支配下になるくらいなら、125年の歴史を継ぐ新しいクラブを創る」そう発言するサポーターもいるようです。日本では考えられないことですが、イングランドでは発端は違いますが、AFCウィンブルドンが実際に新しく自分たちのチームを創り再出発しています。(1月20日エントリ)
いったい「club」は誰のものなのでしょう。元々は気の合う仲間同士のプライベートな集まりだったはずのものが、長い歴史の中で巨大化したり、株式公開により組織形態そのものが変質したりしてきました。
また近年はテレビ放映権料の恩恵を受けるようにもなっています。商業主義の大きな流れの中に組み込まれてしまったイングランドのフットボール界が、サポーターではない投資目的の人によって経営を左右されるのも仕方ないのかもしれません。
まあそんなことは抜きにして、マンUは航空機事故で多くの選手を失った「ミュンヘンの悲劇」とかファンでなくても応援したくなるクラブなのです。だから伝統あるクラブのサポーターの思いが、アメリカのお金持ちに負けて欲しくないのです。
<BBCの参考サイト>
Fans rage at Glazer takeover move
ファンの怒り具合がよくわかります
Glazer 'wants Ferguson to remain'
ファーガソン監督には留まって欲しいようです