プレミアシップのこと
中田英がボルトンに移籍するようなので、ちょっとプレミアのことを書いてみる。
■ 歴史とか
タイトルにプレミアシップと書きましたが、スポンサー名を冠して「バークレイ・プレミアシップ」と呼ばれます。でも普通は「イングランド・プレミア・リーグ」や単に「プレミア・リーグ」と呼ばれています。
1888年にスタートした世界最古のリーグは、現在では欧州トップリーグの一角を占めていますが、80年代半ばから90年台にかけてはかなり悲惨な状況に追い込まれました。85年のCL決勝、リバポのヘイゼルの悲劇によって国際試合から締め出されたイングランドは、89年には再びヒルズボロの悲劇を引き起こします。もちろん観客は激減し、国際舞台から取り残されたイングランドと国内リーグは弱体化していったのです。
そんな状況下にあった当時のトップクラブがFA主導の下、既存のリーグの枠組みから独立して92年に創設したのが現在のプレミアです。ペイテレビ(スカイTV)のテレビ放映権を目当てにフットボールリーグから独立したのですが、結果的にこれが成功しました。莫大な放映権料をプレミアにもたらし、現在の繁栄の基礎となったのです(現在の商業主義の状況はいささかいきすぎている面もありますが・・・)。
現在20クラブが所属し国内リーグを戦いますが、上位はその成績に応じてCLやUEFAカップに出場します。カップ戦は、これまた世界最古の「FAカップ(日本の天皇杯に相当」、「リーグカップ(同じくナビスコに相当、下部リーグも参加可能)」があるのです。
■ 特徴とか
プレミアの特徴は、なんと言っても「少ないタッチで大きく展開するパス回し」です。フィジカルに優れた選手がスピード感あふれるプレーを展開し、アグレッシブにゴールを目指します。フリーボールの奪い合い、ヘッディングの競り合いは、とても激しいけれどフェアです。スペインのリーガのような攻撃的なチームが多いのでゴールシーンも多く、イタリアのセリエとはかなり様相を異にします。
そしてスタジアムは全てサッカー専用スタジアムです。ピッチと観客席が近いのでスタジアムの雰囲気が半端じゃなく凄い。熱狂的なファンが常に「ゴールを後押し」するような声援を送り、汚く卑怯なプレーには野次とブーイングを浴びせます。最近ではプレミアも勝負に世知辛くなってきたのですが、観戦レベルは高く、時折見せる何気ない好プレーにも「心からの拍手」が送られるのです。
ファンバステンの影響でセリエ好きだった自分がなぜプレミア好きになったかといえば、香港に居た時にプレミアの放送が多かったこともあるのですが、そんなシーンを通して「フットボールの精神」を感じたからです。
#中村が移籍したスコットランドにも似たような雰囲気があります。
オシム監督は言います。
『今は99%以上が内容よりは勝てばいいというサッカーがトレンドになっている。世界中どこでもそうで、それが日本にも来た。横浜はそういうプレーをして優勝しているだろう?そういう意味では日本の多くのチームが効率良くやっている』
(Number631「日本オリジナル、それが答えだ」より)
「ゴールを奪い合うのがフットボール」。プレミアには、まだそんな雰囲気が残っていると思います。中田英の移籍を契機として、日本にもそんな意識が浸透し、フットボールの価値観が多様化していけばいいなと思うのです。
参考にしたサイトWikiedeia「プレミアリーグ」
Wikiedeia(英語版)「Football in England」
(´-`).。oO(いつになったらうちのCATVで見れるようになるんだろ...)
#おまけCome and spike your fun.(SpikedHumor.com)
サッカーの悶絶テクニック集です。
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