浦和3−1G大阪

今年の浦和は面白いかもしれない、そんな予感がしたゲームだった。昨シーズンはドリブルのウェイトが高く、個人で打開するプレーのほうが目立っていたが、チーム全体としてパスを志向するように変化しつつあると感じた。そしてパス回しのテンポがいいから、個人で打開するプレーも生きていて、攻撃のバリエーションが増えるという効果が出ていたように思う。


実は小野とポンテが並ぶことによる攻撃の停滞を心配していた。しかし、このゲームに関してはまったくの杞憂だった。どちらかがFWに近いポジションをとりつつ、ワシントンと絡みながらゴールを狙う姿勢も感じられた。ジーコは、アメリカ戦でこのような姿をイメージしていたのでは?そんなことを想像しながら見ていた。このゲームだけを見て、小野が戻ってきた効果というのは時期尚早だけど、何らかの影響を与えはじめているのかもしれない。


一方のG大阪、大きな戦力上積みがあった浦和がチームとして攻撃の形が見えていたのに対して微妙だった。サイド、中盤の底から飛び出すといい形が出来ていたが、攻撃の中心選手が抜けたことにより、開幕間近のこの時期になっても未だ目指すスタイルを模索中のように感じられた。


とくにボールの収まりどころが1つ減ったマイナス面が大きそうだ。マグノは前線でキープしてためるよりは、ボールを簡単にはたきたいタイプ。アラウージョフェルナンジーニョの2人が攻撃している間に自然にラインを押し上げて分厚く攻撃できた昨シーズンからは、かなりのスタイル変更が必要になるのかもしれない。