うーん。。。

鹿島3−1甲府
3月21日@カシマサッカースタジアム



リーグ戦初対決ながら手の内を探り合うことなく、鹿島が攻撃の姿勢をみせれば、甲府も負けじと対抗する。緊迫した主導権の奪い合いが10分以上も続くと、鹿島ファンの間にも「甲府やるな」という緊張した空気が流れ始める。しかしそんな雰囲気は長くは続かなかった。


そのきっかけとなったのは、柳沢を中心としたFWとMFの連動した揺さぶり。スピーディかつフィールドを大きく使った崩しに甲府の最終ラインが徐々に下がっていく。前半の早い時間帯から下がってボールを受ける藤田の姿がなんとなく先を暗示していた。もう少し我慢していれば展開が変わっていたかも、そんな想像をするのは結果論なのだろうか。


このゲームで一つ甲府の拙かった点をあげるとすれば選手間の距離で、縦横全方向にバランスがよいはずの4−3−3の特徴が発揮できていなかった。確かに鹿島の守備、とくに増田、青木の頑張りは見事だったが、先にアクションを起こせない甲府は後手を踏んでいた。効果的なフォローが少なく、スモールフィールドに絞られてロストボールしたり、つなぎのパスにつまらないミスが頻出する。楽な体勢でボールを受けて優位な勝負を仕掛けていた鹿島とは対照的だった。


甲府のことは、個の力の差を攻撃的な戦術やチャレンジするスピリットで埋めるチームだとみている。このゲームでも目指すものは伝わってきたが、小さな個の差が積み重なり、それがチームとしての完成度に現れ、甲府のよさが発揮できないままゲームは終わってしまった。現時点での個の差や選手層の問題が結果にストレートに現れたのだろうが、鹿島の方がより戦っている印象を受けたのも事実。


4試合で勝ち点4は、昇格チームであることや対戦相手、戦力を考えればまずまず。でも今日のように受けに回ったゲームでの脆さが顕在化しているうちは、J1定着はおぼつかないぞと。最低でも1試合1以上のペースで勝ち点を積み上げていく必要があるが、次のゲームでは勝利を目指してより積極的に戦って欲しい。ホームなのだし。

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内田のゴール・シーン。逆サイドだったので、カバーリングの位置関係はよくわからなかったが、無抵抗の1対1の連続にはちょっとため息。
前節はファインセーブを連発した阿部。ほぼ真横に叩きつけられたヘディングのセーブが簡単でないのはわかるが・・・。
期待していた藤田は、後半になって少しらしさを見せてくれたが、まだ怪我が万全でないのだろう。簡単に交代させてよい選手ではないが、とにかく残念。


鹿島でプレーする小笠原は楽しい。オシムたんがいうエキストラキッカーとしてはまっていて存在感は十分。でもさぼり癖はあいかわらずかな。
柳沢は動きだけで評価すれば間違いなく日本一のFW。肝心な場面で30%の確率を50%に高めようとして失敗していたけれど、ゲームを作っていた。
内田、増田、青木が面白かった。こんなに走る鹿島は久しぶりな気がする。攻撃的な甲府の裏を取りやすかったにしろ、攻守ともにキレを感じる動きは気持ちがよかった。


レフェリーは、選手が倒れてもファールでない場合は流していた。一部の選手とファンは面食らっていたけれど、この基準の笛を継続して欲しい。柳沢のイエローの場面はファールがあったように見えたが、派手に転がりすぎ。もう一歩踏ん張らないと。


(´-`).。oO(これでしばらく生で甲府を見る機会がないや...スタグルメ堪能...)