全面的に賛同します。

現物は実際に見ていないが、エルゴラに下に引用した原博実さんのインタビューが掲載されたと聞いた。

「誰もいなきゃ巧いですよ日本人は。でもサッカーは相手がいるスポーツだから。相手がいてぶつかってきてもそれを出せるかどうかっていうのが、本当のサッカーの巧さなんじゃないですか。ヨーロッパでは球際が激しいから、日本で少々巧いって言ったって通用しませんよ。あんだけ激しいタックルしてきたら、足先のプレーじゃみんな潰されちゃう。一人ぐらいかわせたとしても、ズバーンといかれたら2,3ヶ月できなくなっちゃいますから。Jリーグも早くそうなって欲しいですけど、レフェリーの笛ひとつとっても、ちょっとぶつかってはピーッって吹かれては、それ(ヨーロッパ基準のタックル)はできません。今年は去年よりは流そうっていうのがありますけど、レフェリーも選手も指導陣も協力してレベルを上げていかないと。」


まったく同じ意見だ。何度か同じ趣旨のことも書いた。


サッカーで一番大切なものは技術だと信じている。そして確かに日本人の技術レベルは向上している。しかし世界のトップクラスの選手やリーグでは、フィジカルと身体能力に優れた選手が激しくぶつかり合う強いプレッシャーの下で技術を競っている。確かに時には技術でかわすことも必要だけど、かわしてばかりではゴールは遠くなるばかり。


Jリーグの最大の問題点は、一部のレフェリーを除いてコンピューターが答えをはじき出すがごとく笛を吹くことだろう(少し前に見たJFLのレフェリーはさらに酷かった)。そして選手もそんな笛を利用しようと簡単に倒れ、守備陣形が整っていないとプロフェッショナル・ファールを繰り返す。プロだからつまらないゲームをしても勝てばよいのかもしれない。多くのファンも勝敗を最優先するだろう。だが、そんなプレーでは世界でリスペクトされないし(日本は、この点はすごく寛容だと思う)、世界に通用する選手を輩出する土壌さえ育たないことを危惧する。


ところでナビスコカップの決勝T出場チームが決まった。楽しみの一つは、今年から欧州のカップ戦では広く採用されているアウェーゴール・ルールが採用されること。このルールだけが理由ではないが、欧州に限らず南米でも、日本よりはるかにホーム・アウェーの差がサッカーの内容に反映される傾向がある。日本でも新ルール導入を機に、なにか変化が起こるのだろうか。


フットボールは世界のスポーツで、残念ながら日本は後進国。独自路線を歩む意味をあまり感じないし、まずは世界に合わせればよいのにと思う。H&Aのことはともかく、レフェリーの笛がリーグの性格や日本の進むべき方向に影響を与えることだけは勘弁なのだ。