WC23日目

ポルトガル 0−1 フランス


決勝トーナメントに入ってから渋い試合が続いている。これまでの14試合で24ゴール(うち延長3ゴール)で、90分間では平均1.5ゴール。カップ戦ではしばしば守備的に戦うチームが上位に進出するが、スケジュールの厳しいWCでは仕方ないのだろうか・・・。


堅い守備をベースに勝ち上がってきたチーム同士のセミ・ファイナルは、予想通り中盤の捻り合いに。枚数自体は同じ5枚だが、フランスは攻守に諸刃の剣となるジダンを抱え、ポルトガルの両サイドはウィング的な役割が大きい。どうなるかと見ていたら、ここにきてマケレレヴィエラを中心に守備バランスが改善してきたフランスが、中盤の主導権を握ることに成功。そのまま最後まで押し切ったという印象だった。


ポルトガルもまずまずの出来だった。イエローの累積で1試合休んだデコはピッチ狭しと走り回り、両サイドが持ち味を発揮するシーンもあった。しかし攻撃が美しすぎるというか、ともすればサイド攻撃に偏重しすぎで変化が少ない。フィーゴが押さえ込まれた後半になるとポルトガルの構成力は半減し、C・ロナウドはこのゲームでも試合を決定づける仕事ができなかった。


ポルトガルは、バランスのよい強固な守備、世界有数のサイドアタッカー、クリエイティブな攻撃的MFなど水準以上の戦力、そして前回大会優勝の名将を有していた。しかし先のユーロがそうであったように頂点に登りつめるためには、なにか1つピースが足りない気がする。それがストライカーの決定力なのか、1トップを孤立させがちだったサイドからのフォローなのか、はたまたイタリアやアルゼンチンのような狡猾さなのか・・・。


ポルトガルは、89年、91年のワールドユースを連覇して以来、着実に力をつけてきた。99年に準優勝した日本は、その流れを生かせるのだろうか…。


(´-`).。oO(ゆるねばが聞こえてきた...)