天皇杯決勝をみて

ガキの使いを見ていたはずなのに、新年はとっくに明けていた。さえない1年になりそうな悪寒がする元旦(笑)


J1でも面白い存在になれるほど攻守にしっかりした形がありながらJ2で苦労している札幌が健闘したこともあるが、今年の天皇杯はベスト8あたりから熱い試合が多かった印象。カップ戦らしいといえばそれまでだけど…。
高校サッカーが始まっているが、これまで去年の野洲のようなクリエイティブかつアグレッシブなチームに出会っていない。若いときからなんか小さくまとまっている感じで、同じカップ戦なのにこちらは一発勝負ならではの悲愴と弊害を強く感じてしまう…。


それで今年の天皇杯決勝は、リーグチャンピオンの浦和がG大阪に1−0で勝利。リーグ戦と合わせて2冠を達成した。といってもG大阪に圧倒的にゲームを支配される試合展開で、G大阪のクオリティの高さがよく表現された試合でもあった。
浦和はワシントン、闘莉王の重要性が改めて問われることになったが、自分的には、ワシントンがいない時の方が面白く感じるし、苦しみながらも優勝した。磐田、鹿島戦なんかは、ほんの数年前の楽しかった頃の浦和を思い出したし、日本人選手が輝いていた。


それはJであまり出番がなかった若手が走っていたことが一つの要因だけど、J全般に走るという意識が出てきたように感じる。でも多くの日本人選手は、動きの中での技術や戦術眼は未熟。スピードアップが仇となった自滅が多発したり、走りを生かすための正確なロングパスを出せる選手が少ないから、ボールと離れた位置や逆サイドのポジショニングが曖昧だったり、ボールサイドで手詰まりになった時の展開が遅くて攻撃が散発的になったり。


日本にはワシントンという絶対的な存在のFWはいないし、これからも多くは望めない。チャンピオン・チームにこそ日本らしいサッカーを期待してしまうが、スキルフルと言われる日本人選手もまだまだ磨く技術は多いと感じた。