日本 2−0 ペルー

オープニングを見ただけで、スターシステム的な中継に嫌気がさした。なので早々にテレビを消音、ラジオのスイッチを入れる。
半端でない知識を総動員して、自分のような素人に滔々と語ってくれる野球オヤジがいるが、この世代には野球通が想像以上に多いようだ。サッカーもやっと最近になって、オシムたんを通して少しずつ本質が語られ始めたが、それは常識的なもので、サッカーの一つの側面に過ぎない。日本にサッカーを語る人が増えるためにも、城さんのような解説者には期待してしまう。


FIFAが定めるAマッチ・ディだったが、ペルーはピサーロゲレーロファルファンといったところが来日していない。事情はよく知らないが、もし南米やヨーロッパ一流国への遠征であれば、もっと高いモチベーションで臨んでいただろう。
それでも2005年のペルーとは一味違っていて、前日のウリベ監督のインタビュー通りペルーは積極的で、観光に来ただけのチームではなかった。Aマッチデーには積極的に海外遠征をしてほしいのだけど、ぎりぎり許容範囲内の相手だったかなと。まあ日本サイドもACLやナビスコの試合が組まれているのだけど…。


先発メンバーは予想通りだった。ペルーは3−6−1をベースにフォーメーションを変化させていたようだけど、ペルーの1トップを予想していたのか日本は4バック。相手が2トップになれば阿部を下げ、両サイドの2人を上げて対応する予定だったのだろう。
巻はコンディション的に召集すること自体どうかと思っていたのだけど、遠藤と二人中村俊の周囲に置いてきた。おそらくは守備の負担を和らげて、よりエキストラキッカーとしての役割を期待したのだと想像。とくに遠藤は自由に動く中村俊の影でよくバランスをとっていたと感じた。


それで、スペースをきっちり埋めるペルー相手に人はまずまず動いていたと思う。海外から戻った二人もかなりオシム流を意識していると感じた。けれどチームとして連動性を発揮するには時間が足りなかったようで、肝心のボールが動かないから相手が崩れない。何回か左サイドの駒野からいい形を作れていたが、加地のスペースは蓋が閉められていたかのようで、攻撃が単調になった感がある。
そしてピッチはほどよく湿っていたのにパスのスピードが足りない。せっかくのサイドチェンジも、パスが届く頃にはペルーのマークが迫っていることも。もう少し大きな展開の中でタッチ数少なくボールを動かす意識がないと、ボール回しの中で溜めは作れず個人頼みになってしまうし、受け手のプレー選択肢も限定される。中村憲はテンポよくボールを動かせていたと思うが…。


そして2列目にパサー・タイプを並べたことで、FWを追い越したり、エリア内まで進出する機会が少なかった。阿部も開始早々は何度かチャレンジしていたが、失敗で弱気になったのか尻すぼみ。
ゴールに関してFWやセットプレーのウェイトが高くことは、サッカーとしては決しておかしくはないが、今後、絶対的なストライカーのいない日本らしい弱点が浮き彫りになることもあるだろう。最近の中村俊はプレースタイルが変わってきたので、自分的にはそういう部分をもっと期待していたんだけど(笑)


日本は流れの中での決定機は乏しかったが、それでもきっちり結果が出たことはよかった。終盤に矢野、藤本、家長、そして水野がA代表デビューし、溌剌とプレーしていたことも。そして新潟サポさんたち、クラブ初の代表選手おめっ!


ペルー戦前日 オシム監督会見(スポナビ)
ペルー戦後 オシム監督会見(スポナビ)
メンバー(JFA1)(JFA2)(JFA3)


(´-`).。oO(後半30分過ぎの相手FKの壁が3枚だった...真央タン...)