日本4−1ベトナム

テレビ画面から伝わってくる共催国のスタジアムの熱気が、日本がWC出場を目指してもがいていた90年代のようで懐かしい。記憶が定かではないが、90年代半ばにASEANの大会(だったと思う)でベトナムに将来性を感じたことがあったが、あれからもう10年近く経っていたとは(笑)


ベトナムは地元の利、とくに気候面のアドバンテージを生かした立派な戦いぶりで、GL3戦目を迎えた。日本も初戦こそ悔しい引き分けだったが、ここまでのところ悪くはない。熱戦を期待したけれど、37℃はサッカー向きの条件ではなかった。後半により力を発揮してきたベトナムだったが、その力を出す前に日本が試合を決めてしまった感じで、現在の力の差がストレートに出た結果になったと思う。ベトナムは少し日本を警戒しすぎていたのかもしれない。


このゲームで一番好感を持った点は、中村俊の動きがようやくチームにフィットしてきたこと。中村俊が動いて出来たスペースを周囲の選手が生かすことは当然として、例えば彼自身がゴールに近い位置で絡む機会が多かった。周囲を生かすだけでなく、生かされる動きが効果的で、攻撃の選択肢が広がっていた。今日は高温多湿でスピード感のない試合だったが、スピーディな試合でそういう機会をもっと増やしてほしいところ。


巻が2ゴールを決めたことも大きい。UAE戦ではもっぱら高原のおとり役だったが、ゴールを決めたことで、今後はよりマークの分散が期待できる。さすがにフィジカル面の優位性がなくなるオーストラリア戦は上手くはいかないだろうが、高原といい関係をきずきつつあるようだ。中澤、阿部が絡むセットプレーでは相手に与えるプレッシャーも違ってくるだろう。


しっかりゲームを閉めたこともよかった。オシムたんは、前線にフレッシュな選手を投入し、相手の攻撃起点にプレッシャーをかけつつ、攻撃を意識しながら時計を進める意図の交代が多い。もちろんリスクの負い方を低下させるので追加点が入らないことは想定内だけど、3点差だったので佐藤寿の他にも新しい選手を試す絶好の機会だったように思う。核になるメンバーをあまりいじらないオシムたんが選んだ先発メンバーは、UAE戦と変わらず。もし2試合で決勝T進出を決めていたら、もう少し違った顔ぶれだった?(太田や矢野を見てみたい ヽ(`Д´)ノ)。


ベスト8の相手はオーストラリア。タイ戦は、勝たなければならないという切迫感がひしひしと伝わってくる内容で、3戦目にしてやっと片鱗を垣間見た感じ。タイは…、多くの決定機を作りながらものにすることが出来ず、雨で気温が下がったことも運がなかった。それでもアジアの強豪相手にホスト国らしく勇敢で、ナビスコで散った甲府を見ているような清々しさを感じた。


GLは12.5%、17.9%、20.0%
ベトナム戦後 オシム監督会見(スポナビ)


(´-`).。oO(もし後半リードされたら誰を投入するのだろう...)