岡田さんが代表監督に決まったので

週末に読み返した某批評誌のオシムたん特集で、技術委員長が「日本化」について語っていた。印象的な文章を拾ってみると。

  • もう1回日本人の、日本のサッカーを日本化する、日本人に合った、それを生かしたサッカーをみんなで目指そうよ。
  • ナショナルコーチ会議、全てのカテゴリの代表の監督、コーチングスタッフが集まって、日本のサッカーをもっとこうしていこうということをそこで確認しています。(中略)オシムさんが来てから閉塞感がなくなって、よしこれで行こうという感じが出てきていることは間違いない。
  • やっぱり本当にこのサッカーを築いていこうと思ったら、かなり根本からしっかりと積み上げていかなければいけない。(中略)僕はもっともっとオシム監督には時間がかかろうと、理想を目指してやってもらいたい。
  • 方向性だけみんな同じ方向を向いてみようと。でも幹を共有して、枝葉はそれぞれでいいんじゃないかと。


日本のサッカー・スタイルや将来のビジョンなんて意識もせず、オシムたんを選考した日本のサッカー協会。その協会の技術委員長が1年後のインタビューで、もしアジア・カップのGLで敗退したら自分が辞職してでもオシムたんを守るとまで感化されていた。
自分は、オシムたんが提唱した「日本化」という点にこそ、代表監督に就任した最大の意義があると思っている。やっと日本の協会もビジョンらしきものを持ち、強化の現場もカテゴリを越えて一本筋の通った方向感で動き始めたのだから。


岡ちゃんは、守備の組織構築に長けていて、ハードワークを好む監督。それもまた日本らしさだけれど、方向性がオシムたんとはかなり違う。岡ちゃんもチャレンジングなサッカーにトライした時期があったが、いつも現実路線に戻っていた。
でも悪い監督だとは思わない。ベースになる戦術が明確に確立されているので、2月に始まるWC予選までにはきっちりチームを形にするだろう。諸条件を勘案すると、敗退が許されないアジア予選を戦うにはうってつけの人物だと思っている。ただWC本番は、前回のように普通に力負けしそうな…。


注目度の高い浦和あたりのサッカーが変わってくれば話しは別だけど、まだまだ歴史の浅い日本とって重要なことは、今後の指針となるうるサッカーを志向する監督を選ぶことだったと思う。だから今回の人選は不満。選考理由もサッカーの内容とは直接関係のないことばかりで、他の候補者や具体的に交渉をしたのかさえ分からない…。
そんな協会だけど、岡ちゃんの人間性は信じてる。巨匠やマエストロという言葉がいかにも相応しい前任者とは違った、純日本風な外見に誤魔化されているのかもしれないけれどw。


(´-`).。oO(1ヶ月前にアマルの続投記事見た...)