千葉 3−2 川崎(ナビスコ)

ファインセーブの寸前


犬サポでもないのに時々フクアリに足を運ぶ。千葉は面白いゲームになる可能性が高く、フットボールを見たという充実感が期待できるから。それはきっと、リスクを冒せる数少ないチームで、日本人の特徴を生かしたスタイルだと感じているからなのだろう。


千葉らしいあふれ出す中盤の飛び出しから、あっという間に2点をリード。でも、わくわくする攻撃から流れを作るチームは、守りきることが苦手。前半こそ走力でなんとかゼロに抑えたが、途中からは川崎のフィジカル(正確にはphysiqueなのかなw)の優位性が次第に目立つように。
川崎は、コンパクトにして千葉の走るスペースを制限しつつ、ガツガツとしたあたりで中盤を作らせない。羽生や佐藤勇といったところが中盤で浮いたボールを拾えず、巻がほとんでポストをこなせないようでは千葉は苦しい。そしてマルコンと坂本の身長のミスマッチを積極的に狙い始めるなど、よりフィジカルを生かしていた展開を狙っていた。


すでに前半途中から川崎の流れだったが、後半になるとその傾向はより顕著になる。立ち上がりこそ試合開始直後のようにDFラインの高さ(千葉のスタイルにあまり相応しい表現ではないと思うが)と攻撃にアグレッシブさを取り戻した千葉だったが、逆に失点するともう完全に川崎ペース。ほどなく同点ゴールが決まった。
攻めているときの川崎も楽しい。積極的にアクションを起こすアタッカー陣が大小縦横に展開し、千葉のマンマークを混乱に陥れる。面白いように起点が出来て、サイドと後方からの攻め上がりが分厚い攻撃を形成し、前線の個人技も見ごたえがあった。


しかし同点に追いついたことで、微妙に流れが変わったように感じた。依然として川崎にチャンスの多いゲームだったがバランスを気にしたのだろうか、攻めるしかない状況で見せていた積極的なチャレンジを抑えたように映った。目前にあった勝利を逃したという印象だけど、それも含めて川崎らしさなのだろうか。


延長に入るとプライド、闘志、意地、執念…そんな陳腐な言葉で言い表せないものが選手の足を動かす。1万人を切る観客だったけれど、選手たちの一つ一つのプレーにスタンドが自然に反応し、歓声が響き渡る屋根付きの専用スタジアムは最高の雰囲気に。
最後は犬サポさんたちの歓喜で終わったけれど、ふろん太も一本筋の通ったスタイルで、見ごたえあるいい試合だったなと。



#煽り混じりだろうけれど、某選手のレフェリー云々の記事を見たので
いくら終了間際の微妙な時間帯とはいえ、ビデオで見ると明らかにPKだったし仕方ない。見る角度によって印象が異なることを承知で書けば、前半はホーム寄り、後半以降はアウェー寄りだったかなと。前半から監督、スタッフが何度も線審を取り囲んだのが奏功したのでもあるまいが。
川崎にはもう少しプレーすることを意識して欲しいなと。ガツガツあたるスタイルは否定しないし、激しさの欠ける日本に一石を投じていると思う。しかし例えば、競り合いで露骨に手を使うことなんかは、外国では技術のない選手のプレーだとか、卑怯だとか評価されかれない。激しさと汚ないプレーの境界線を引き上げることが必要かと。
そしてマスコミは、接触プレーの多い競技で必要以上に煽ることの危険性を認識すべき。サッカーはショーではないのだから。


アウェーゴール・ルールについて
ナビスコでは、延長のゴールにアウェーゴールルールが適用されないらしい。大会規定を読んでもそのようだ。
ヨーロッパ的な考え方だと2戦目ホームチームがかなり有利だと思うのだけど、日本はホームとアウェーで戦い方を変えられるチームがないからいいのかな(笑)日本には守備の文化がないことに通じるものがあるのだろう...。


#メモ
2005年度(平成17年度)Jクラブ経営開示情報(Jリーグ公式PDF)
Jリーグを見殺しにしていいのか(日経)
日本人だけがわからないマリーシアの意味(WSP)


(´-`).。oO(シャツが薄いブルーなので南側にいったら決勝点...)