お金の話2つ

マンU決算レポート


BBCマンUの2006年6月期決算レポートが出ていたが、予想通りクラブが買収資金を肩代わりするアメリカ型のレバレッジファイナンスになっていた。それはともかくとして、りばぽの参考になるかもしれないのでメモ、メモ。Manchester United's profits flat(BBC)


マンU決算リポート
  06/2006 06/2005
Turnover 165.4 157.2
Operating Profit 49.7 46.1
Profit before tax 30.8 10.8
borrowing 660 580


単位は百万ポンド、06/2005期は11ヶ月決算
CLグループリーグ敗退が2.8Mの減収要因
ミケル売却益12Mが Profit before taxに貢献
買収資金(買収額790M)の大半はクラブによってリファイナンスされている


今後の見込み
2006年6月、AIGと4年、56.5Mの大型スポンサー契約
プレミアのテレビ放映権料(07-10年、1.7B、65%増)の分配金
スタジアムのキャパシティが68千人から76千人に増加(将来的には96千人まで拡張)
シーズンチケット64千席、ウェイティング10千席以上


★ 少しスケールは小さくなるが日本のお話し


浦和と3年契約を結んだ阿部の移籍金は、推定約4億円だとか。
おそらくは移籍金上限額が支払われたのだろう。移籍係数から推定すると年俸は7千万前後となり、3年契約(浦和は償却期間を考慮したはず)で総額約6億円。1年あたり2億円で、日本国内ではかつてない巨額ディールが完成した。


ところでACLを戦うという浦和サイドのチーム事情がなければ、阿部はこれほどの評価を受けただろうか。自分は以前から阿部ひいきだけど、もし欧州のクラブに移籍していれば千葉は僅かな金額しか受け取れなかっただろう。
そもそも浦和に外国人A契約枠の問題がなければ、例えば南米から安価で選手を引っ張ってきたかもしれない。移籍金規定が原因で、日本人選手の獲得コストが割高になっている面は否定できない。
そして阿部にとっても、巨額の移籍金が原因で年俸が削られたことだろう。


もともと日本の移籍金規定は国内クラブ間の移籍を想定したもので、海外移籍を考慮していないとの批判がある。
中田浩のケースでは欧州の取引慣行への対応を怠った鹿島が僅かな移籍金しか受け取れなかったし、今回の梅崎の件では大分がユースから育ててきた卵の対応に苦慮している(大分と契約後にレンタルで決着しそうだが)。


創成期のクラブ経営を保護するために制定されたこの規定、プロサッカーの歴史が浅い日本ではまだまだ必要なのかもしれないが、必ずしも選手にとって有利なものではないし、ローカルルールの側面が強すぎるんだよな…。


(´-`).。oO(プラティニになってどう変わるんだろ...)