立ち読み

まだ中村俊がセルティックへ移籍する前、グラスゴーから半年ばかり来日した筋金入りのセルティック・サポを味スタへ案内したことがある。ゲームは前半からカードが飛び交う荒れ模様のゲームだったが、彼はF東京サポが歌うゆるねばとノリのいい応援スタイルが気に入ったようで、その後もちょくちょく観戦に出かけていた。


その彼からハーフタイムに「あのレフェリーはまだ経験が浅いのか?」と質問された。試合はSRが担当しており、制度の概略を説明したが、彼の感想は"bad relationship"。要はレフェリーとプレーヤーの間に信頼関係が築かれているように見えないということで、それがゲームが荒れる要因の一つになっているように思えるということだった。


あれから数年、多くのJリーグの審判は未だにこの問題を解決できていないように映る。信頼関係の構築はなにも一方的に審判の責任ではないが、明らかに選手の方が諦めてしまっているなと感じる審判もいる。そしてそういう審判の場合はサポーターやファンとの関係も微妙なことが多く、ストレスを感じながらの観戦になることが多い。


「ある程度の段階までは能力。しかし最後は人間性」。最新のNumberに掲載された「嫌われた審判」という刺激的なタイトルの記事を立ち読みしながら、ちょっと小太りのスコットランド人と、ある人に教えられた言葉を思い出していた。


(´-`).。oO(微妙なプレーのリプレイくらいは早く欧州基準に...)

栃木、富山、岡山が正式決定!

J2が18クラブになった。これで来シーズンは3回戦制で全51節。2006年に全52節で48試合を戦っているが、さらに3試合増加してしまう。ゲーム数確保がクラブ収入に寄与するとしても、選手保有状況を考えれば過密日程も甚だしい。2回戦制にしてリーグカップ戦へ参加資格を与えるとか出来なかったのかなあ。


それで22チームまで増えると、JFLとの入替制度が導入される(「J2リーグの将来像を決定」2008年7月22日)。でもそれで大丈夫なのかなと…。ネット上ではかなり以前からJ1を頂点とするピラミッドに関する議論があって、欧州でも一般的な下部リーグの地域分割や現在は4部に相当する地域リーグの併合、地域決勝の過酷さなどが話題になっている。


ただ従来の議論はJリーグを目指すクラブからの視点が主たるものだったが、早ければあと2−3年でJ2のクラブ数が一杯になってしまう。そろそろJ2から降格するクラブのことを考慮したプランの提示が必要な時期になってきたのでは?現在のJ2下位クラブの財務状況やJFLの動員状況などを鑑みるに、降格ダメージは相当なものと想定されるから。


それが自分の思い過ごしであればよいが、いずれはアマチュア最高峰という位置づけのJFLや地域リーグの改組であったり、J3の創設などが問題になる時期がくるだろう。協会トップはことさらに秋春制度だけを主張するのではなく、JリーグやJFL、アマチュア部門とサッカー界全体の枠組みの下で議論し、ビジョンを示して欲しいものだ。

山形、岡山に町田、長崎おめっ!

アクセス過多でw


山形にはちょくちょく温泉巡りに行く。でもNDスタ周辺は天童・東根くらいしか知らないなぁなんて思いながらテレビを見ていたら、劇的な逆転勝ちで昇格ラインをクリアするJ2の2位を決めた。
雪が舞う最終戦で昇格を逃した試合を思い出したので調べてみたら、もう7年も前の2001年のことだった。でも快進撃はその1年だけ。以降は公益法人であるがゆえに補強など資金面の悩みも多く、毎年のように有力選手が引き抜かれていく。
そのままJ2で燻り続けるのかと思っていたら、ここに来て見事昇格!他にも鳥栖や湘南が逆襲の狼煙を上げ、草津も順位以上に印象的だった。地方の中小クラブは経営的には苦しい。でもそういうクラブが日本のサッカー界の裾野を広げ、盛り上げていくのだ。


JFLでは、新たに岡山が4位以内の順位条件をクリアした。これで栃木、富山に続いて3クラブめで、協会の審査結果次第でJ2に仲間入りする。そして地域決勝では、Jリーグを目指す町田と長崎が自動昇格を決めた(ホンダロックの返り咲きは、J2昇格チーム数によって入れ替え戦の可能性あり)。
それぞれのクラブのHPを見ていて気になったことは、栃木以外はまだまだ下部組織の充実度が低いこと。JFL全体を見てみても Honda FC がU−18まで綺麗なピラミッドを形成しているほかは金銭的問題が大きいのだろう、取り組み状況は良好と言いがたい。
企業チームも含めて、JFLの参入条件になんらかの下部組織に関する項目を盛り込めないものだろうか。小学生向けのスクールからでいいから…。


(´-`).。oO(山形公式が...浦和のACLも風前の灯火...)

CL第5日

グループA、B以外は勝ち抜けクラブが決まってしまった。例年以上に緊張感のないGLだったというのが素直な感想で、枠が広がって新しく参加した国のクラブが経験値をあげて互角に戦うにはしばらく時間がかかるんだろうな…。


りばぽは5シーズン連続の決勝T進出が決まった。それにしても冴えない試合内容で、選手交代を重ねるたびにマルセイユに勢いがつくという迷采配のおまけつき。終盤になってKOPがたまりかねたようにチャントを奏でていたのが印象的だった。


○ グループA
ボルドー(7)1−1 チェルシー(8)、CFR(4)1−3 ローマ(9)
プレミアの好調ぶりが嘘のようなチェルシーの苦戦。まあ次がCFRだから…


○ グループB
インテル(8)0−1 パナシナイコス(7)、アノルソシス(6)2−2 ブレーメン(4)
負けたインテルがGL突破。3位に落ちたアノルソシスがんばれ!ブレーメン


○ グループC
シャフタール(6)5−0 バーゼル(1)、スポルティング・リスボン(9)2−5 バルセロナ(13)
順当すぎて、結局バルサのゲームもまだ見ていないしw


○ グループD
A・マドリー(11)2−1 PSV(3)、リバプール(11)1−0 マルセイユ(3)
A・マドリーが無観客試合を制して首位を守る。りばぽは今年も2位通過かな。


○ グループE
ビジャレアル(9)0−0 マンU(9)、オールボー(5)2−1 セルティック(2)
オールボーがUEFAカップへ。中村俊、せめて枠に飛ばしてくれよ…


○ グループF
バイエルン(11)3−0 ステアウア(1)、フィオレンティーナ(3) 1−2 リヨン(11)
バイエルンが復調してきたのは嬉しいけれど、ヴィオラまだ勝っていない…


○ グループG
フェネルバフチェ(2) 1−2 ポルト(9)、アーセナル(11) 1−0 D・キエフ(5)
2位争いはもう少し混戦になると思っていた。キエフはしぶといサッカーしてたのに…


○ グループH
ゼニト(5) 0−0 ユベントス(11)、バテボリソフ(2) 0−1 R・マドリー(11)
自分が見たゲームは、どれも圧倒的な差はなかった。でも終わってみれば順当な結果。

地域リーグ決勝大会をネットで追いかけていて

168センチの情熱!


今朝U−20のなでしこを見たが、この先も期待できそうなサッカーをしていた。強豪ドイツと互角に渡り合い(女子がドイツに勝ったことってあったっけ?)、2−1の勝利で決勝T進出決定。一つでも上を目指して頑張れ!


JFLでは、栃木に続いて富山がJ2昇格条件の一つである4位以内を確定させた。あと一つは岡山と鳥取の争いで、こちらは勝ち点2差で最終節に。
降格の方は、もし3クラブがJ2に昇格すると去年に引き続いてJFLからの降格がないのだとか。当然といえば当然の規定だけど、毎年上位クラブが抜けることなどで降格を免れるのは釈然としないものが。こういう場合は、2年連続で降格圏に沈んだクラブは強制的に落とすとか、一定の競争力を維持する方策があってよいかも…。


というのも地域リーグからの昇格枠と短期決戦というフォーマットがあまりに厳しいから(去年も同じこと書いたなw)。日本はJリーグが出来てまだ16シーズン目で、クラブ単位のサッカーの歴史はまだ始まったばかり。欧州だとやっと20世紀に入った辺りだとすれば、そういう時期には地殻変動がつき物でリーグのレベルアップために積極的に活性化を図ることが考えられてよいはず。Jを目指すクラブのモチベーション維持のためにも。


そして所謂企業チームの存在。JFLはアマチュア最高峰のリーグと位置づけられているが、企業チームの社員選手は外国の感覚だとプロフェッショナル。それも練習環境はもちろん、生活の保障があるいう点でかなり恵まれた。でもチームはJリーグを目指す意思がない ('A`)
日本のスポーツ界はサッカーを含めて企業スポーツ中心に歴史を積み重ねてきた経緯があり、今後もこの流れは簡単に変化しないだろう。しかし本気で百年構想を遂行していく気があるのだとしたら、いつか矛盾が顕在化する時期が来るのかもしれない。


(´-`).。oO(J3とか東西分割とか...町田と山口と長崎決勝がんばれ...来季も熱い北信越...)

日本 3−0 カタール(アウェー)

カタール戦が始まった頃に突然不通になったネットとひかり電話がやっと復旧した。なんでも大元の機器の故障で、マンション1棟丸まる通信不能だったとか。深夜に軽いパニック状態で復旧をあれこれ試しながら見ていたので、集中してゲームを見られなかったや ('A`)


最近の中東諸国はどうして中途半端に前に出てくるのだろう。パスワークもテクニックも日本より勝っているとは言えないのに。そしてあの程度の運動量で日本のプレスを掻い潜れるはずなく、わざわざ日本の得意な土俵で勝負を挑もうとしている。岡ちゃんらしい攻撃的な守備が光るゲームになるもの当然で、初戦のウズベク戦で快勝したサッカーこそがカタールの持ち味だと思う。


例えば前に出てくるにしても最初の15分は徹底的に守って、まず日本のサッカーを見極めてプレーに慣れる。ロングボールでSBの裏を意識させれば攻撃参加の機会が減るもので、中盤に典型的なサイド・アタッカーを置かない日本はどう打開する?また中盤を間延びさせてSBの前方にスペースが出来れば、今の日本ならサイドチェンジ一発で浮つくかもしれないとか…。


攻撃的な選手を並べている日本は一旦受身に回れば脆いかもしれない。そんな相手だから主導権を握りたい、ましてやホーム。でも意図がまったく感じられないサッカーに終始したカタールが悪すぎたのか、それとも日本がよかったのか?次はアジアの中では骨っぽいOZ戦。さすがに岡ちゃんのチームも機能してきたので、ちょっと楽しみになってきた。


(´-`).。oO(オイルマネーでハングリーさが消えたのかも...明日から地域決勝...)

まーた、なんか言ってるw

この間のシリア戦、視聴率は12.3%だったとか。よくあんな試合を見てられると思う。シリアはやる気皆無のかませ犬で、岡ちゃんがどうのこうの以前にサッカーとしてつまらない。おいらも20分ほどでBSのプレミアにチャンネルを変えたが、あれじゃライト層はWCとか重要なゲーム以外は離れていくだけ。
最近またドイツ以前のマッチメイクに逆戻りした感じで、強化試合の意義がおかしくなっているような。このままだとまたドイツや北京の失敗を繰り返すだろうな…。


ナビスコU23の大会にするって?その実態はサテライト・カップやんw。まあタイトルの価値は暴落してしまうが、若手を育成したいというのは理解できる。でもちょっと手法があれだなー。


若手育成を主眼に置くなら、「ベストメンバー規定」を撤廃した方がはるかに効果的。一般論でいえば、お金のないクラブほど将来を睨んだ選手起用をするものだから。天皇杯にもベストメンバーを規定とか聞こえてくるが、こんなの他の国で聞いたことない。
だいたいサテライト・カップにライト層が関心を寄せるはずがない。今年は日立台で2試合サテの試合を見たけれど、メインでさえ埋まらないのに。そもそも年代別の試合で積む経験値は大したことがないと思っている。天皇杯を見ていても同じ若手ならJ2で試合に出ている選手の方が成長しているし、大卒選手の活躍も増えてきた。サテの意義が問われているのは確かだが、それならプレミアみたいにリザーブ・リーグを活性化させるとか、スペインのようにBチームを積極的に活用するとかを検討するのが王道だ。


一番気に入らないところは、クラブ経営が制約されて、独自性が失われかねない点。例えば選手構成面では、高卒の若手を育てて選手を売りながら長期的に上を目指してもよいし、大卒選手を中心に採るという選択肢もある。ベテランを集めてまずはJ1残留を続けながら力を溜めるクラブがあってもいい。
そういった多種多様なクラブの上にビッグクラブと呼ばれる存在があるわけで、今回の案のように一定数の若手選手を保有しなければならないとなれば、似たようなクラブだらけになって資金力が全てという状態に近づくだけ。そして本来はJから県や市町村のリーグまでつながっているはずのピラミッドが、Jへの参入障壁が高くなることで寸断されかねない。


まず必要なことは、人材の流動化(移籍)を容易にする制度変更。それはベストメンバー規定であったり、「移籍金規定」や「A契約枠」などの日本独自のローカルルール廃止や修正。
本当に上を目指す選手は試合に出れるクラブを選ぶ。そういう価値観が主流になってくれば、日本サッカーの足腰も少しは鍛えられるだろうに。


*あえて妥協点を探るとすれば、逆に3名程度の若手を強制的に起用させる。既に北京の代表もJでレギュラーの選手ばかりだったが、それならまだ若手育成に寄与しそう。


(´-`).。oO(栃木の4位以内決定試合見に行けなかった...岩渕さんおめ...)